独白 愉快な“病人”たち

ずっと震えていた…歌手の黒木じゅんさん急性膵炎を振り返る

黒木じゅんさん(C)日刊ゲンダイ

 急性膵炎の原因は、おそらくお酒の飲み過ぎです。倒れた前年は7~12月の約半年間、たった一人で50㏄のスクーターに乗って全国47都道府県を回るという新曲のキャンペーンを実行しました。本当にまったくの一人なので、晩酌だけが唯一の楽しみ。一日中走ってクタクタになった後は、一段とお酒がおいしくて毎晩飲んでいました。1度の量はそれほどではないものの、休みなく走り続けた疲労も重なって、かなり膵臓に負担がかかっていたのでしょう。キャンペーンが終わってホッとした途端、ドカーンと来たのだと思います。

 だから退院後は断酒したのです。2年半は……。でも、なぜかまた飲み始めてしまいましたね(笑い)。飲む量には注意していますけど、年末になるとどうしてもちょっと多めになる傾向がありまして……。公表していなかったのですが、コロナ禍前の2016年から3年連続で年末に入院しました。「ちょっと痛いな」という状態で病院に行ったら入院になったり、定期検査の結果で数値が悪くて入院になったり……。体は元気でも、毎回10~14日間、アミラーゼの数値が下がるまで点滴されました。

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