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次世代遠近両用メガネ「タッチフォーカス」ワンタッチで切り替え

次世代遠近両用メガネ「タッチフォーカス」(提供写真)

 見た目やメガネの重さ、レンズの厚さなどは一般のメガネとほぼ変わらない。しかし、フレーム内の狭い空間には電子回路が格納されており、電動によって累進レンズから電子液晶レンズの視野に切り替わる。フレームのつるの右側先端に取り外し式のバッテリーが内蔵されており、左側のつるの先端には予備のバッテリーが収納できる。バッテリーは1回の充電で約10時間の連続使用が可能で、電子液晶レンズの稼働が1日1時間とすると、週1回程度の充電で済むという。

 それにしても、どのような仕組みで電子液晶レンズの度数が変わるのか。

「レンズは2枚の樹脂製レンズの間に、電気を通す透明な薄い膜や厚さ3ミクロンの液晶などを挟み込んだ9層構造をしています。スイッチオフのときは液晶の分子配列が水平に寝ていますが、オンにすると電圧で分子配列が垂直に立って、近方に合わせた度数に切り替わるのです」

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