肥満または過体重の2型糖尿病の成人を対象に行われたGLP-1受容体作動薬の臨床試験では、この薬が空腹感を軽減して満腹感を高め、食事量・カロリー摂取量が減り、体重が減少するという結果が出ました。
現在、世界で使用されているGLP-1受容体作動薬には、多くの種類があります。日本で2型糖尿病治療に対して厚労省の承認を受けているのは、ビクトーザ、バイエッタ、ビデュリオン、リキスミア、トルリシティ(いずれも商品名=以下同)といった複数の自己注射薬、リベルサスという経口薬になります。
一方、サクセンダというGLP-1受容体作動薬があり、ビクトーザと同じ成分の自己注射薬ですが、対象疾患としているのは糖尿病ではなく、BMI27以上で肥満関連疾患を持つ人、BMI30以上の肥満症の人です。
サクセンダは日本では承認されていませんが、欧米や韓国などでは承認されています。ダイエット目的でGLP-1受容体作動薬を用いているクリニックでは、「肥満治療薬として世界各国で承認されている」ということから、サクセンダなどを自由診療で出しているのでしょう。
進化する糖尿病治療法