Dr.中川 がんサバイバーの知恵

riceボーカル櫻井有紀さんが喉頭がんの発症告白 早期なら放射線30回で完治

櫻井有紀のツイッターから

 たばこの影響というと肺がんをイメージするかもしれませんが、喫煙者のがん死亡リスクは喉頭がんが最大。たばこを吸わない人を1とすると、喉頭がんは32.5倍。肺がんは4.5倍ですからその差は歴然。とにかくたばこの影響が強く、喉頭がんでたばこを吸わない人をほとんど見たことがありません。

 声門上部がんは、異物感や飲食物をのみ込んだときの痛みなどがみられますが、風邪と勘違いして発見が遅れやすい。声門下部がんも進行するまで症状が出にくく、発見が遅れがちです。たばこをやめた人も含めて喫煙者は、嗄声や喉の違和感に注意してください。

 ファイバースコープに触れましたが、胃の内視鏡検査でカメラが食道の手前にくると、咽頭や喉頭も見えます。ですから胃カメラのときに咽頭と喉頭のチェックもお願いするといいでしょう。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

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