そのため、日本ではアストラゼネカ製は5月下旬、モデルナ製と同時に製造販売が特例承認されたにもかかわらず国内では使われてこなかった。
今回政府がアストラゼネカ製の使用に踏み切るのは、事情が変わったからなのか。
そうではない。厚生科学審議会のワクチン分科会に提出された資料によると、欧州医薬品庁が設置している「ファーマコビジランス・リスク評価委員会」は「アストラゼネカ社のワクチン接種者における血栓症関連事象の発生は稀であるが自然発生率を超えており、当該ワクチン接種と血小板減少症を伴う血栓症との因果関係は妥当」と結論付けている。
つまり、稀とはいえ血液を固める作用のある血小板が減少しながら、血栓ができる可能性のあるワクチンを今回、接種しようというわけだ。
■新型コロナワクチンはすべて「特例承認」
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