時間栄養学と旬の食材

ユウガオ=かんぴょうは夕方食べると食物繊維の吸収がアップ

ユウガオ(かんぴょう)

 ユウガオは冬瓜(とうがん)やひょうたんと同じウリ科の植物です。冬瓜のように丸いタイプ(丸ユウガオ)と、ひょうたんのように長いタイプ(長ユウガオ)があり、インドから伝わってきたひょうたんを、苦味の少ない食用のものに改良したのがユウガオとされています。

 丸ユウガオも長ユウガオも、白い花で大きな実をつけるのが特徴です。実は軟らかく、味はほとんど同じと考えていいのですが、長ユウガオは実をくりぬいて干し、容器として使用されることが多いです。そして丸ユウガオを、ひも状にむいて乾燥させたものがなんと「干瓢(かんぴょう)」なのです。

 そんなユウガオですが食される地域が限られているためか、食品成分表では「かんぴょう」としてのみ記載されています。一番多く含まれているのは、便秘や生活習慣病の予防に役立つ「食物繊維」です。生のゴボウ100グラム当たりに含まれる食物繊維は5.7グラムで、茹でかんぴょうは100グラム当たり5.3グラムの食物繊維を含んでいることを考えると、ゴボウに匹敵する食物繊維量ということがわかります。日本人の食事摂取基準では18~64歳の男性で21グラム、女性で18グラム以上が1日当たりの目標として取りたいとされているので、効率よく食物繊維を摂取できる食材のひとつといえるでしょう。

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古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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