かつて治療した「銀歯」は放っておくとトラブルの原因になる

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「保険適用の銀歯の耐用年数は、一般的に平均5~7年程度だといわれています。もちろん個人差があるので20年近く問題ない人もいますが、子供の頃に治療で入れた銀歯がそのままになっている人は、外して虫歯になっていないかどうかを確認し、詰め直すことをおすすめします」

 現在、従来の銀歯のほかに、金属を使用しないレジン(歯科用プラスチック)とセラミックを配合した「ハイブリッドレジン冠」と呼ばれる白いタイプが保険適用になっている。ただ、保険適用になるのは、かぶせ物だけな上、素材に樹脂が含まれているため経年劣化は避けられず、変色しやすいタイプもある。経年劣化やアレルギーが心配な人は、保険適用外になるがセラミック製を検討する手もある。

「セラミックは材質が陶器なので、金属のように腐食して溶け出すことがなく、経年劣化に強いといえます。見た目が白くきれいな上に強度が高く、汚れがつきにくく変色もしにくい素材です。ただ、陶器なので過剰な力がかかると割れてしまうリスクがあります。いくつかある種類の中で、一番強度の高いジルコニアは割れにくいですが、表面を覆っているセラミックが割れる可能性はあります」

 また、セラミック製は自由診療のため高額で、クリニックによってまちまちだが1本10万~20万円前後の費用がかかる。信頼できる歯科医師としっかり相談した上で選択したい。

 いずれにせよ、治療してから長い時間が経った銀歯には注意を払う必要がある。

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