進化する糖尿病治療法

1週間具だくさんアレンジスープで飽きずにおいしく認知症対策

さまざまな食品をバランス良く取ることが大事(C)日刊ゲンダイ

 イタリア、ギリシャ、スペインなどの地中海沿岸の国の人々が食べている伝統的な料理のことで、「季節折々の野菜や果物を豊富に使用する」「オリーブオイル、ナッツ、豆類、全粒粉など未精製の穀物をよく使う」「乳製品や魚をよく使う」「食事の時に赤ワインを適量飲む」「赤身肉の摂取頻度や摂取量が少ない」などが特徴。

 そして、先の国立長寿医療研究センターの研究結果、「さまざまな食品群をバランス良く食べる」も、この地中海食に見られるポイントなんですね。

 ちょっとの工夫で、食事内容を変えられます。一人暮らし歴が長い50代の男性は、一度にたくさんの食材、特に野菜やキノコ類を取れるように、土日に具だくさんのスープを仕込むんだそうです。これを1週間いろいろとアレンジして食べる。

 例えば月曜日は、豚バラ肉とキャベツ、ニンジン、大根、タマネギなどその時々で安く売っていた野菜、キノコ類、豆腐などで塩味のスープにする。火曜日は、料理酒や水を足して味を薄め、味噌を溶いて豚汁風に。

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坂本昌也

坂本昌也

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

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