新型コロナ 重症化を防ぐ最新知識

コロナワクチン2回接種を終えた高齢者こそ行動自粛が必要

イスラエルでは直近1週間の死者の97%が60歳以上だった(3回目の新型コロナウイルスワクチン接種を受ける男性=エルサレム)/(C)ロイター

 イスラエルでは8月13日から50歳以上の3回目の新型コロナワクチン(ブースター接種)を開始した。

 ナフタリ・ベネット同国首相は直近1週間で死亡した78人中76人は60歳以上だったことを明かし、「3回目接種の必要」と発言したからだ。

 同国では世界最速でファイザー製ワクチンの接種を行い、16歳を超える人の8割以上は2回目のワクチン接種を完了。新規感染者は一時0人になった。ところが最近では8000人を超える新規感染者が出ており、過去1カ月の重症者の8割は60歳以上だった。

 このため、同国では8月1日から少なくとも5カ月前に2回目の接種を終えた60歳以上を対象に3回目の接種を開始、既に60歳以上の半数が接種を終えたという。

 同国の医療保険制度を担う団体が3回接種を完了した14万9144人と2回目接種の67万5630人を比べたところ、接種後感染者数は前者が37人、後者が1064人だったという。これを単純感染率で見ると、前者が0.0248%、後者が0.1575%となる。

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