コロナ禍の新生活が「難聴」のリスクを高める 30~40代で聞こえづらくなる人も

若くても「聞こえ」が悪い可能性あり(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

 聴力は、ささいなことにも影響を受ける。WHOが示す一日に許容される音の大きさと時間では、ヘアドライヤーの音は15分が限度。地下鉄車内の騒音も15分だ。雷は3秒、救急車や消防車のサイレンは9秒。ヘッドホンやイヤホンで周囲を気にせず音楽を楽しんでいる場合、ヘアドライヤーの音量より大きい可能性は高い。ちなみに、コンサート会場の音は28秒が限度とされている。

「現代社会は、いともたやすく聴力が落ちると考えた方がいい。意識して耳を傷めない生活を心掛ける必要があります」

 前述の通り、難聴はよほど進まないと自覚しづらく、日常生活でも支障を感じない。だから、「自分は大丈夫」と思いがちだ。しかし、その「本当はちゃんと聞こえていない生活」を続けていると、将来、難聴で生活の質(QOL)が下がり、前出の通り、認知症へとつながりかねない。

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