新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、スポーツジムやフィットネスクラブでは、マスクの着用を義務付けている施設もあるようです。マスクを着用しての運動は、そのパフォーマンスを低下させる可能性も報告されていますが、米国医師会が発行しているオープンアクセスジャーナルの電子版に、運動時のマスク着用と、その安全性に関する論文が2021年6月30日付で掲載されました。
この研究では、女性9人(平均35歳)、男性11人(同39歳)の健常者が対象となり、「マスク着用なし」「微細な粒子でも吸入を防ぐことができるN95マスクの着用」「一般的な布製マスクの着用」という3つの条件で、ランニングマシンによる運動を行っています。運動は段階的に負荷を強め、被験者が疲労を感じるまで行われ、最大酸素摂取量や心拍数、運動時における呼吸抵抗感などが比較されました。なお、呼吸抵抗感は0~10点で評価され、点数が高いほど抵抗が強いことを意味します。
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