病気を近づけない体のメンテナンス

腸<上>ガス排出を促す腸ストレッチ4つの基本型 専門医が考案

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「ガスが発生することは悪いことではありません。あくまでガスが排出しにくい状況をつくってしまうことが問題なのです。横行結腸にガスが多くたまると胃を圧迫して、胃の内容物の流出を滞らせるためか、逆流性食道炎の症状と同様の悪心や食欲不振、胸焼けなどの症状を起こします。また、2010年のJ.Y.チャンらによる報告では、慢性的な便秘がある人よりも、ない人の方がさまざまな病気にかかりにくく、あきらかに生存率が高かったとしています。ですから、少しでもお腹がスッキリした状態にしておくことが、健康のために大切なのです」

 では、腸内にたまったガスの排出を促すいい方法はないのか。そこでおすすめするのが、松生院長が5万件を超える大腸内視鏡検査の施術を通して編み出した「腸ストレッチ」だ。

 大腸内視鏡検査は、どこの施設でも多かれ少なかれ大腸内に空気(または二酸化炭素)を注入して、腸管を拡張しポリープやがん、炎症の有無などをくまなく観察する。そして大腸内視鏡の先端は、空気や水を注入したり吸引する装置が付いているが、どうしても空気が完全に吸引されず、大腸内に残ることがある。すると大腸内視鏡検査終了後に、腹部膨満感を訴える人がいるのだ。

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