なぜいま新型コロナウイルスの空気感染対策が必要なのか? 初冬の豪州ではすれ違い感染が

ワクチン完了者もマスクは必要(C)日刊ゲンダイ

 実際、欧米からは「接触感染はマレ」との論説も目立ち、日本国内の感染症の専門家や医師ら32人が賛同者として名を連ねた「最新の知見に基づいたコロナ感染症対策を求める科学者の緊急声明」では、「空気感染が主な感染経路」という前提でさらなる対策を求める声が上がっている。

「ワクチンを2度接種した人はこの先、行動緩和が許されることになるでしょうが、ブレークスルー感染が増えていることを考えれば油断は禁物です。とくに心配なのは空気が乾燥する冬場の空気感染です。豪州では初冬にあたる、今年の6月中旬にシドニーの大型ショッピングセンターですれ違った2人が感染したことが明らかになっています」

■マスクは気密性の高い不織布を

 では何から始めればいいのか? まずは換気だ。

「室内外の温度が異なる冬なら部屋の窓を5センチほど開けることで、換気ができます。暖かい空気が外に出て、冷たい空気が部屋に流れ込むからです。しかし、いまは1時間に2回、窓を大きく開けるだけでは空気の流れができず不十分な場合がある。可能なら扇風機などで室内の空気を外に出すといいでしょう」

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