困ったことに、子宮頚がん検診の受診率は低く、4割ほど。8割を超える米国やドイツのほぼ半分です。そこにワクチン接種の事実上停止が8年間続き、昨年からはコロナ禍の拡大で受診控えも重なりました。ワクチンを接種していない人、検診を控えている人の間で、子宮頚がんが増えないか問題です。
子宮頚がん検診は2年に1回ですから、昨年受診していない人は今年必ず受けること。娘のワクチン接種を見合わせた親は、すぐに接種を検討すべきでしょう。
女性の30代、40代は、出産や育児など重要なライフイベントが目白押しで、会社でも重要なポストにいます。パートナーとして、同僚として、男性も無関係ではありません。子供や孫が娘なら、ワクチン接種をしっかりと促し、「成人したら、子宮頚がん検診を」と教えて損はないでしょう。
Dr.中川 がんサバイバーの知恵