歯周病対策の歯磨きは1日1回でいい バイオフィルムを破壊

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 コロナで歯科医院への通院をやめている人もいるだろう。自宅でケアするために知っておくべきことは? 大手前短期大学歯科衛生学科の関根伸一教授に聞いた。

 ◇  ◇  ◇

「歯周病対策を考えるなら、歯磨きは1日1回でいい。時間を十分に取れるタイミングで、しっかり時間をかけて、念入りに磨いてください」

 1日1回? 半信半疑の人もいるのではないか。関根教授によれば、歯周病は数種の細菌がコミュニティーをつくって増殖した膜状の「バイオフィルム」が原因で起こる。「歯垢(プラーク)」という言葉を聞いたことがあるだろうが、それもバイオフィルムのひとつだ。バイオフィルムは、食後8時間ほどで生成される。これを放置すると石灰化し、「歯石」になる。歯石は死んだ細菌の塊で、表面が凸凹としておりバイオフィルムが付着しやすい。歯石の上にバイオフィルムが付着して石灰化、さらに大きな歯石になり、歯茎の炎症を招き、歯周病へと至らせる。

1 / 4 ページ

関連記事