独白 愉快な“病人”たち

今もお腹に人工メッシュが…猫ひろしさん「鼠径ヘルニア」を振り返る

猫ひろしさん(提供写真)

 本当に怖がりで、注射とか大嫌いなんです。こう見えてアスリートなので、自分の体の状態を知るために、頻繁に血液検査しなくちゃいけません。でも、いまだに毎回力が入ってしまって、「あ、う~っ!」と声が出ちゃう。看護師さんを不安にさせてしまうので申し訳なくなるんですけど、いつまでたっても慣れないです。

 申し訳なかったといえば、入院中にちょっとふざけて酸素マスクをして寝ている苦しげな写真をSNSに上げたんです。そうしたら、日本語が読めないカンボジアの友人たちが「どうした!?」「大丈夫か?」と、ものすごく心配してくれてびっくりしました。あわてて笑顔の写真をアップして元気アピールしましたけど(笑い)。

■厄年を信じるようになった

 じつは入院前日、ハーフマラソンのイベントに参加していたんです。軽く走る分には問題なかったのでジョギング程度にゆっくり走っていたんですけど、脱腸のことは伏せていたから「もっと速く走れよ」と思った人が多かったみたいです。後日、新聞で入院の記事が報じられたとき、「そうだったのか。ごめんね」と記者さんから謝られたりしました。

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