コロナ第6波に備える最新知識

「沈黙の臓器」のダメージを知るにはどうしたらいいのか

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「腎臓には100万個といわれる『糸球体』(毛細血管でできた微細な球状の組織)があり、大量の血液をろ過し、尿のもとを作ります。糸球体のろ過機能が低下すると老廃物や余分な水分がたまり、むくみやだるさなどが起こり、やがて肺や心臓などの病気を引き起こします。慢性腎臓病が進行すると人工透析で老廃物などを体外に排出する必要があります」

 なぜ、慢性腎臓病の人が新型コロナに感染すると死亡率が高くなるのか?

 ひとつは慢性腎臓病の人はウイルスに感染しやすいことが挙げられる。腎機能が低下すると本来は尿中に排泄されるべき老廃物などが血液中に蓄積される。これを尿毒症という。そうなると全身の免疫細胞の働きが低下して感染しやすくなる。

「しかも慢性腎臓病は糖尿病から発症するケースが多い。糖尿病になると免疫力が低下することがわかっています」

2 / 4 ページ

関連記事