台風シーズンの雨漏りカビが喘息・鼻炎・副鼻腔炎を悪化させる

台風の時期は雨漏りカビに注意(C)日刊ゲンダイ

 カビで懸念されるのが、体への悪影響だ。複数の企業の産業医を務める「リバランス」代表の池井佑丞医師が言う。

「カビが引き起こす疾患として、まずは感染症が挙げられます。肺アスペルギルス症や肺クリプトコックス症などが知られますが、ただ、カビの感染症は免疫力が著しく低下した人に見られ、健康な人で発症することはまれ。一方、注意すべきはアレルギー疾患。カビは、アレルギー性鼻炎や喘息、蕁麻疹といったアレルギー疾患を悪化させる原因になるのです」

 私たちの体には、異物が侵入してきた時、それらに対抗する「免疫」という仕組みが備わっている。

 ところが、この免疫の仕組みが体に害を与えない物にも過剰に反応し、攻撃をしてしまうことがある。これがアレルギーで、その原因物質をアレルゲンという。

■カビ掃除には必ずマスクを着用する

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