台風シーズンの雨漏りカビが喘息・鼻炎・副鼻腔炎を悪化させる

台風の時期は雨漏りカビに注意(C)日刊ゲンダイ

 カビは、花粉、ホコリ、ダニなどと並ぶ代表的なアレルゲンのひとつ。例えば、一般的な生活環境のどこでも繁殖するコウジカビは重症喘息の原因となる。雷雨の後に増加する傾向にあるクロカビは、若年の成人喘息の患者でクロカビにアレルギーを持っている場合、重症例が多いことが報告されている。高い湿度を好むススカビは喘息や鼻炎の原因となり、アレルギー性の副鼻腔炎も起こしやすい。

「ダニやホコリに気をつけている人は多いですが、カビは見落としがち。アレルギー性疾患がある人、特に雨の多い時期にひどくなるといった人は、カビとの関連も疑った方がいいでしょう」(池井さん)

 カビが好むのは、気温20~30度、湿度70~80%の環境だ。現在の住環境は気密性が高く、暖房器具も用いるので、冬でもカビにとっては好環境。コロナ対策で加湿剤を用いていると、よりカビは季節を問わず繁殖しやすくなる。

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