役に立つオモシロ医学論文

野菜を多く食べることで新型コロナの重症化リスクが4割減

写真はイメージ

 その結果、新型コロナウイルスの感染リスクは食事の質が低い集団と比較して、高い集団で9%低下しました。重症化のリスクについても同様に、食事の質が低い集団と比較して、高い集団で41%低下しました。

 食事の質が高い人では健康への関心が高く、感染対策にも十分に配慮していた可能性があります。したがって、野菜を多く食べることが直接的に感染予防や重症化リスクの軽減をもたらしているわけではないでしょう。効果的な感染予防策がワクチン接種であることに変わりありませんが、論文著者らは「食事の質に注目することは、新型コロナウイルスがもたらす社会的な負荷の軽減にとって重要かもしれない」と結論しています。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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