「ロボット支援下手術は、人間の手よりも可動域が広い3本のアームを自由に動かして手術部位の視野を良好に保つことができます。そのため、精密な手術が可能です。また、基本的には通常のMICSの切開(7~8センチ)より小さな穴で手術を行うことができるというメリットがあります」
ダビンチによるロボット心臓手術の場合、ニューハート・ワタナベ国際病院では外来での診察から入院までの期間はおおむね7日間。手術の2日前に入院してCT検査を受け、ダビンチ手術後3~7日後に退院するパターンが多いという。
「僧帽弁閉鎖不全症に対する僧帽弁形成術の場合、切開は4カ所で傷の大きさは直径1センチほどです。いずれの切開でも骨を切らないため身体的な負担は少なく、手術の翌日から歩行と食事ができ、リハビリも開始します。通常、術後2日目に点滴が終了となり、術後2~3日でシャワーを浴びることが可能です。3~7日間で退院できる状態になります」
ニューハート・ワタナベ国際病院でのダビンチによるロボット心臓手術(僧帽弁・三尖弁形成術)の費用は、自己負担額約15万円(年収が約370~770万円の70歳未満の人で公的保険が使える場合)が目安になる。
心臓手術の名医が語るコロナ禍の治療最前線