「現代的日本食」+「コーヒー」が認知機能の維持に役立つ

コーヒーを含む現代的日本食が良い

 佐治医師らも2015年から腸内細菌についての研究を開始。もの忘れ外来を受診した患者の検便サンプルを採取・解析した研究では、認知症の有無で腸内細菌のタイプが異なっていた。認知症でない人を対象にした研究では、認知症の前段階である軽度認知障害でも腸内細菌は認知機能の低下に強く関連しており、腸内細菌の変化は軽度認知障害のリスクを5倍高めると分かった。

「最近では腸内細菌が産出する代謝産物にも注目。アンモニアや有機酸が認知症との関連度が高いとの結果でした」

 腸内環境は言うまでもなく食事内容に左右される。認知機能を保つエビデンスのある食品としては地中海沿岸で伝統的に食べられている「地中海食」がある。オリーブオイルを多用し、野菜、果物、魚介類が豊富で、牛肉や豚肉、加工肉は少量などの特徴がある。

 地中海食と共通項がある日本食についても研究が行われている。佐治医師らは、これまでに日本食、腸内細菌と認知症についての解析も実施。米飯、味噌、魚介類、緑黄色野菜など伝統的な日本食9品目の「伝統的日本食」、これに大豆類、果物、キノコ類を加えた「現代的日本食(12品目)」、さらに認知機能維持に良いといわれるコーヒーを加えた「コーヒーを含む現代的日本食」を比較すると、現代的日本食とコーヒーを含む現代的日本食のスコアが高いほど、認知症との関連度が低かった。

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