独白 愉快な“病人”たち

腎臓の働きは現在60% 作家・久間十義さん難病との闘い語る

久間十義さん(提供写真)

 結局、手術は仙台の先生から紹介された東京の病院で行い、今でもまだ3カ月に1回通院しています。血液と尿検査をしてタンパク量や血尿がないかなど、もろもろ調べています。

■仲良くなった患者の提案で医療小説を執筆

 おかげさまで異常はなく、腎臓の働きは現在60%ほど。もともと腎臓は年齢とともに働きが衰えていくものなので、それほど悪い数値ではありません。ただし、ネフローゼもIgA腎症も完治はしない病気なので再発の怖さはあります。これ以上、悪くならないよう経過観察していくだけです。

 ネフローゼ症候群が分かったときは、医師に「治らないかもしれない」と言われました。友人たちにも「不治の病か……」と心配されましたし、過去にテレビ番組を通して腎臓移植の大変さは取材していましたので、悪化したら大変だという意識はありました。でも、今は普通に生活しています。

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