「ハバナ症候群」は新兵器がもたらす症状なのか? 米外交官らが訴え

本当なのか?(C)ロイター

 しかし、事態を重く見た米国与野党の上院議員11人が今月13日に「安全保障に対する重大な脅威」として国務長官に書簡を送り、被害者支援や原因特定への取り組みを強化するよう訴えた。バイデン大統領の指示によりCIAは、国際テロ組織対策のベテラン職員を調査チームのトップに任命したという。

■眼球運動にも異常

 では、「ハバナ症候群」は医学的には、どのように分析されているのか?

「3年前の米医学会雑誌の神経眼科に関連する部分を読むと、患者の眼球運動並びに神経学的症状は、脳振とうに非常に似ていることが報告されています」

 米ペンシルベニア大学の脳損傷および修復センターによって集められた専門家チームは、米国務省から紹介された21人の外交官(平均年齢43歳)を検査。頭を打ったわけではないのに脳振とうに似た症状を示したことに驚いたという。21人中18人は症状が始まったときに非常に大きな音が持続して聞こえたと言い、そしてほとんどの患者は音が振動する感覚があったと答えた。そして、暴露後平均203日(範囲3~331日)で視覚障害が始まったという。

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