新型コロナワクチン副反応を徹底検証【心筋炎】炎症が広がると心不全を合併するケースも

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「心機能が落ちて心不全を合併したケースでは、薬物療法が行われます。交感神経を抑えるβ遮断薬、降圧薬でもあるACE(アンジオテンシン変換酵素)阻害薬、ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)といった薬を基本として、利尿薬が使われることもあります。また、不整脈を合併している場合は、抗不整脈薬を使って治療します。いずれにせよ、ウイルス性心筋炎そのものを治療するわけではなく、合併する心不全や不整脈への対症療法が中心です」

 適切な治療を行うためにも、心筋炎は早期発見が重要になる。接種後1週間ほどは激しい運動は避ける。その上で、「ワクチン接種後4日程度の間に胸の痛み、動悸、息切れ、むくみなどの症状がみられた場合は、速やかに医療機関を受診して、ワクチンを受けたことを伝えてください」と厚労省が注意を促しているように、ワクチン接種後に、いつもとは違う異変を感じたら、すぐに医療機関を受診したい。

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