新型コロナワクチン副反応データ分析

AZ社製を接種した日本人536人を調査 重篤例も因果関係は否定

英アストラゼネカ社製のワクチン(C)ロイター

 5月21日に特例承認され、8月3日から接種が始まったアストラゼネカ社製の新型コロナワクチン「バキスゼブリア筋注」(以下アストラゼネカ社製)。日本ではアレルギーなどでmRNAワクチン(ファイザー社ワクチン、モデルナ社ワクチン)を接種できない人、海外などで1回接種済みの人などを除き40歳以上への接種が原則となっている。原因は海外で接種後に若者の心筋炎が数多く報告されているからだ。

 しかし、日本で3回目接種がスタートすると、今まで通りmRNAワクチンが安定供給される保証はなく、アストラゼネカ社製のワクチン接種者数が増える可能性がある。日本人が接種した場合の副反応データはどうか?

「新型コロナワクチンの投与開始初期の重点的調査(コホート調査)」の「健康観察日誌集計の中間報告(15)」では10月18日時点までに国内の8医療機関でアストラゼネカ社製ワクチンを接種した日本人536人が副反応を調べるコホート研究(仮説として考えられる要因を持つ集団『曝露群』と持たない集団『非曝露群』を追跡し、両群の疾病の罹患率または死亡率を比較する方法)に登録した。

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