アメリカでは、すでに認可されていたファイザー製に続き、先週からモデルナとジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)のブースターショットが始まり、筆者も3回目の接種を済ませました。
2回目の接種から8カ月たった65歳以上、またはハイリスクの成人を対象にしていますが、がんから成人病患者、喫煙者、さらに職業も含め幅広く自己申告していいことになっています。
私もハイリスクに当てはまると判断、モデルナの認可が下りた夜、さっそく市の保健局のサイトからアポ取りを試みたところ、近所の大手ドラッグストアチェーンにすぐ空きが見つかり予約しました。
そして接種日、最初の2回とはまったく違い行列もなし。まるでインフルエンザワクチンの接種のような気軽さでした。オンライン問診でリスクを自己申告したものの、それについて聞かれることもなくアッという間に終了。ただし、少し前に受けた友人はリスクについてあれこれ聞かれたということなので、場所によるのかもしれません。副反応は前回と同じ腕の痛みと疲労感が数日残りました。
ブースター接種が推奨されているのは、この夏に猛威を振るったデルタ株に、ワクチン完了者がブレークスルー感染することが分かったからです。数字ではモデルナが最もブレークスルー感染の確率が低く、J&Jが最も高いことがわかっています。その理由はまだ明らかにされていませんが、専門家の間では質ではなく量の問題ではないかという声も出ています。ファイザーとモデルナはmRNAをベースにしていますが、1回に接種されるmRNAの量がモデルナの方が多いからではないか、いや接種回数が多い方がいい、接種と接種の間が長い方がいいなど、さまざまな意見があるようです。
こうした中、米疾病対策センター(CDC)は3回目に異種のワクチンを打つ「ミックス&マッチ」も認めています。
今週からファイザーの5~11歳の子供への接種も始まり、特に接種率が7割近いニューヨークはコロナとの共生に向かっています。しかし、いまだ接種に抵抗するアメリカ人も多く、2回の接種を完了したのは全米では58%にとどまっています。
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