独白 愉快な“病人”たち

森永卓郎さんは糖尿病を克服 12年前は「足が象の脚のようにパンパンに腫れて…」

森永卓郎さん(提供写真)

 そのときのHbA1c(血中ヘモグロビン濃度)は11.4%でした。一般に7%で要治療、8%以上は障害が出るレベルなので、これはとんでもない数値です。眼底検査をしたらかなり出血していて、「あすにでも失明しますよ」と告げられました。「60歳を生きて迎えることが想像できない」と言われたのはその時です。「やばいな」と思いました。

 何種類もの薬とGLP-1受容体作動薬(インスリンの分泌を促す薬)をお腹に注射する治療を始めるとHbA1cは9%まで下がりました。でもそれ以上は改善せず、横ばいが続きました。

■テレビ番組のトレーニング企画が転機に

 転機になったのは、15年のTBSテレビ系「オールスター感謝祭」でした。番組内の企画でライザップのCM出演権を懸けたコンテストがあり、「勝ち残ったら賞金500万円」というので、賞金目当てでエントリーしたら、視聴者のリモコン投票で私がぶっちぎりの1位になったのです。

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