がん治療は、敗者復活戦のない一発勝負。最初の治療がとにかく重要です。自分で治療を調べることは大切ですが、疑問点などがあれば、別の医師にセカンドオピニオンを求めること。その医師は、別の病院の外科医ではなく、放射線科医か腫瘍内科医です。これを知らない方がとても多いので、ぜひ頭に入れておいてください。
膀胱がんを全摘すると、人工膀胱を余儀なくされます。14年に亡くなった俳優菅原文太さん(享年81)も、それが嫌で全摘を拒否。実は私のところにセカンドオピニオンを求めに来られ、放射線と抗がん剤を選択されました。その結果、診断時に「半年から1年」と宣告された余命は、7年に大幅延長。生活の質を落とすことなく大往生されました。
小倉さんも、適切なセカンドオピニオンを求めていたら、後悔せずに済んだかもしれません。
Dr.中川 がんサバイバーの知恵