最期は自宅で迎えたい 知っておきたいこと

“在宅”通して毎日誰かと会い見守られる生活を送れるように

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 やがて、こんな会話をされるほどまで、患者さんは安定していきました。

「先生、体重増えたよ、過食症なのかな、5キロ増えた」

「栄養が減って痩せてしまうと動けなくなってしまうので、とりあえず食事の量については様子を見ましょう」

 ひとり暮らしですが、在宅医療によって、毎日誰かと会い、見守られる生活を送れるようになった。不安な精神的ストレスからも解放されていったのです。

 重症とは言えないまでも体調が思わしくなく病院に通えない。そんな患者さんも、在宅医療では見守りの対象なのです。

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下山祐人

下山祐人

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

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