時間栄養学と旬の食材

ザクロは高齢者の記憶力をアップさせる 朝食がおすすめ

ザクロ

 ギリシャ神話にも登場しているザクロはもともと海外で多く食用とされ、ザクロの根の皮と樹皮に整腸や駆虫作用があることから、漢方にも使われています。日本では主に観賞用が多かったのですが、近年、その健康効果が注目されるとともに、国内でもザクロの果汁や果肉を、ジュースや料理に使うことが増えています。

 赤いカクテルに使われるグレナデンシロップは、もともとザクロの果汁から作られていたともいわれています。

 含まれる栄養素のうち、注目したいのがアントシアニンとエラグ酸、タンニンです。いずれも抗酸化作用があり、がんや生活習慣病の予防効果が期待されています。

 アントシアニンは赤い色のもととなる成分で、目の働きを向上させるともいわれています。

 エラグ酸はメラニンの生成を抑える働きがあります。最近の研究では、シミの生成を防ぐ効果があるとされています。さらには血糖値を上昇させ、肥満や糖尿病に関わるホルモン「レジスチン」の分泌を抑える働きも報告されています。

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古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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