解熱鎮痛剤は正しく使わないと深刻な副作用が出るケースあり

写真はイメージ(C)PIXTA

 新型コロナワクチン接種の副反応として表れる高熱や頭痛に備え、解熱鎮痛薬を購入したという人は多い。ドラッグストアでは解熱鎮痛薬が品薄状態となり、今も在庫切れが続いているところは少なくない。わざわざ買ったのだから、今後も熱や痛みが出た時に気軽に服用する人は増えるはず。しかし、誤って使うと思わぬ事態を招く危険もある。解熱鎮痛薬の正しい使い方をあらためて知っておきたい。岡山大学病院薬剤部の神崎浩孝氏に聞いた。

 一般的に使われる解熱鎮痛薬には大きく2種類がある。ひとつは「NSAIDs」(エヌセイズ)と呼ばれる非ステロイド性抗炎症薬で、アスピリン(バファリンなど)、ロキソプロフェン(ロキソニンなど)、イブプロフェン(イブなど)が該当する。もうひとつは「アセトアミノフェン」と呼ばれるもので、カロナールがこれに当たる。大きな違いは炎症を抑える作用があるかないかで、NSAIDsは抗炎症作用があり、アセトアミノフェンにはそれがない。

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