解熱鎮痛剤は正しく使わないと深刻な副作用が出るケースあり

写真はイメージ(C)PIXTA

 38度5分を超えるような高熱が出た場合、熱性けいれんを起こしたり、臓器がダメージを受ける危険もある。また、痛みを長くガマンし続けていると、痛みに対して敏感になり軽い刺激でも痛みを感じやすくなったり、ストレスや不安といった心理的要因が加わって慢性化し、治りづらくなる可能性がある。解熱鎮痛薬を服用して熱を下げたり痛みを和らげるのは悪いことではない。

「ただ、解熱鎮痛薬は一般的に急性病態に対して使うもので、慢性期には使いません。長期に使用するとさまざまな副作用のリスクが高くなるためです。頻繁に使用したり、服用量を増やしたりすることは避け、適切な用量と用法を守ることが重要です」

 ちなみに、腹痛の場合は一般的に解熱鎮痛薬は使用されず、「抗コリン剤」に分類されるブスコパンが使われる。腹痛の多くは、炎症ではなく腸の蠕動運動の高進が原因であるため、内臓の筋肉を動かしているアセチルコリンという物質の働きを抑えて腸の蠕動運動=けいれんを抑制するブスコパンが選択される。合わせて覚えておきたい。

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