また、薬の中には低血糖を起こしやすいタイプもあるので、その場合も注意が必要です。低血糖らしき症状を感じたら、速やかにブドウ糖を摂取し、15分ほど経っても改善しなければ、もう一度ブドウ糖を摂取する。どういう症状が低血糖なのか、その危険性、そしてもしもの時の対策を、患者さんに何度も伝えるようにしています。
低血糖は最初にしっかりと対処すれば、過度に恐れる必要はありません。
低血糖を心配するあまり、自己判断で薬の量を減らす患者さんが時折いますが、血糖コントロールの不良につながりかねないので、主治医と相談した上にしてください。
「最初にしっかりと対処すれば」と言いましたが、低血糖は起こさないことに加え、繰り返さないことも非常に重要になります。繰り返すと、低血糖に気が付きにくくなり、ブドウ糖の摂取が遅れ、自分では対処できないようになるからです。これを「重症低血糖」と言います。
進化する糖尿病治療法