洋式では、便座に座った状態で本を読んだりスマホを見たり、“ながらトイレ”をすることができますが、姿勢を長時間キープするのがきつい和式では、そう簡単にはできません。それだけ精神的にも余裕がない状態なので、やはりストレスが大きくなります。
■洋式になって心身の負担は減ったが…
正確なデータがあるわけではないですが、洋式が一般的になって“トイレ習慣”が変化したことで、トイレでの心臓トラブルは大きく減ったのではないかと推察します。ただ、いまも古い平屋の一軒家などでは和式のところもありますし、地方ではトイレが母屋とは別の「離れ」に設置されているケースも残っています。離れにあるトイレは、さらに室温が低くなっている場合が多いので、より血圧変動に気を付ける必要があります。
このように、現在われわれが当たり前のように順応している洋式トイレの環境とは、異なるトイレを使っている人、あるいは地方や海外で使う機会がある人は、トイレで心臓トラブルを起こす予備群といっていいでしょう。
上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」