心臓に問題がない健康な人であれば、そこまで気にする必要はありませんが、心臓の治療をしていたり、高血圧や糖尿病などの生活習慣病があったり、高齢者は注意する必要があります。トイレという場所は、「準備をしてから入る」ということがなかなかできないところです。トイレ内の温度が上がるまで待ってから用を足す、といった行動ができる人はほとんどいないでしょう。
そこで、まずは「トイレは血圧の上下動が起こりやすい」ことをしっかり意識し、なるべく血圧を急激に変動させないように心がけることが大切です。朝、起きてトイレに行くときは、上着を1枚でも羽織るようにしたり、一気に排尿したり、大きくいきんだりしないようにする。また、トイレの壁に「便座の温度に注意!」といった張り紙をしておくことも、精神的な準備ができる点からも効果的です。
トイレは毎日欠かせない習慣ですから、心身の負担をできるだけ少なくする環境を整えることが心臓を守ることにつながります。
上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」