科学が証明!ストレス解消法

始業時間を1時間遅らせれば睡眠時間が長くなり成績が向上

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 働き方が多様化し、「始業時間が遅くなった」「ランダムになった」という方は少なくないかもしれません。午前9時の始業がルール化されていた人にとって、午前10時に後ろ倒しされるだけで、時間の使い方は大きく変わるでしょう。

 実際、後ろ倒しにするメリットが報告されています。ワシントン大学のダンスターらの研究によれば、「学校の始業時間を約1時間遅らせると、生徒の睡眠時間が30分ほど長くなり、成績の向上にもつながった」という結果があります。

 ダンスターらは、2017年にシアトルにある2つの公立高校の始業時間を2週間だけ55分遅らせて(7時50分→8時45分)、学生の睡眠時間にどのような変化が表れるのかを実験しました。

 その結果、睡眠時間に改善が見られ、前年比の平均睡眠時間が34分長くなり、成績も平均4.5%向上。所得の低い家庭の学生が多く在籍する高校では、遅刻の回数や出席率においても改善が明らかだったといいます。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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