進化する糖尿病治療法

数値が悪化しやすいシーズン到来…コロナ太りは年内に改善を

お肉を食べる時はたっぷりの野菜と

 この研究はコロナ以前のデータを基にしているもの。コロナを経験した今、より深刻に捉える必要があると思います。コロナ太りで、そもそもの数値が悪くなっており、これまでは夏に多少改善されていたものの、それもないままという人が多いでしょう。その状態で冬に突入すれば、数値の一層の悪化が予想されます。

 懸念しているのは、飲み歩く機会が増えた人が多いこと。飲食店の経営者や従業員の方々のことを考えると喜ばしいことですが、コロナ太りが解消されるどころか、「もっと太った」となってもおかしくない。実際、「外食機会が増えて最近太った」という話をよく耳にします。

 さすがに大人数での忘年会や新年会をする人はいないでしょうが、年末年始はどうしてもカロリー摂取量が多く、活動量が少なくなりがち。お正月休みくらい体重のことは忘れたいと思う人は、今のうちに体重を落としておくべきです。

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坂本昌也

坂本昌也

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

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