進化する糖尿病治療法

数値が悪化しやすいシーズン到来…コロナ太りは年内に改善を

お肉を食べる時はたっぷりの野菜と

 冬に向けて取り入れたい「糖尿病を悪化しない生活習慣」のコツは、いずれも耳にタコができるほど聞いたことがある内容だと思います。

■プチ断食より日常食の見直しを

 1日3食、バランスの良い食事を取る、望ましくは、朝食は多め、夕食は少なめ。穀物や野菜が少なく、糖質、脂質に偏った食事を短時間で済ますと血糖値が一気に上下する血糖値スパイクが起こり、血管を傷つけ、脳梗塞、心筋梗塞のリスクを上げます。メニューのうち、炭水化物や脂分の多いものが占める割合は少なめにする。お肉を食べるときは、たっぷりの野菜と食べたり、しゃぶしゃぶや蒸し料理にして脂分を落とすのもいいでしょう。

 甘いものは脳の疲労回復、ストレス軽減になります。アルコールもリラックス効果がある。ですから適量であれば問題ありません。ただし、甘いものを食事代わりにしたり、眠れないからと寝酒をしたりするのはお勧めしません。甘いものやアルコールが好きな人は、上手にそれらと付き合っていくようにしてください。

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坂本昌也

坂本昌也

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

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