認知症を予防する補聴器のすべて

英・伊・仏・中と比べて日本の「満足度」が極めて低い理由

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 ちなみに日本で売られている補聴器も海外のものもほぼ同じメーカーのものです。

 なのになぜそうなるのでしょうか? そのことについて以前、補聴器はトレーニングが必要だとお伝えしてきましたが、実は販売する側にも、十分な説明ができていなかったり、極端な場合は説明を省いて販売することもあるなど、問題が少なくありません。例えば「雑音がうるさいから音を下げてほしい」という訴えに対し、補聴器販売店は音域による微調整を怠り、音量全体を下げ聞こえづらくしているケースもあります。

 音は耳で聞いているのでなく脳で聞いています。ですからしっかり調整してくれるお店に行って、ご自身も3カ月間はがんばってみていただきたいのです。そうすれば、なくてはならない体の一部、自分の相棒であることに気づいていただけると思います。

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田中智子

田中智子

シーメンスの補聴器部門でマーケティングの勤務を経て、2020年補聴器販売会社「うぐいすヘルスケア株式会社」設立。認定補聴器技能者資格保持。

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