「家庭血圧」は「病院血圧」よりも脳卒中発症リスクの確認に役立つ

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 つまり、診察室や健診での血圧が高血圧かどうかにかかわらず、医療環境下ではない状況で測定される血圧が大切だということ。

「さらに、24時間血圧は一日の血圧の変動が見られるものの、現状は専門の医療機関でないと測定できない上、測定日だけの血圧情報です。一方、家庭血圧は血圧を自分で連日測定できることが強み。脳卒中の発症リスクを正確に予測でき、かつ血圧の季節変動や加齢に伴う血圧の上昇をより手軽に把握できます」

 家庭血圧と随時血圧を直接比較した別の大迫研究の結果でも、家庭血圧の上昇に伴い脳卒中リスクが上昇したが、随時血圧と脳卒中リスクは強く関連していなかった。

 では、なぜ家庭血圧が、随時血圧よりも脳卒中の発症リスクと強く関連しているのか?

「診察室で測定される随時血圧は、緊張などによる一時的な血圧上昇だけを反映していることがあり、これを“白衣効果”といいます。自分の普段の血圧を知るには、家庭血圧が欠かせない」

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