最期は自宅で迎えたい 知っておきたいこと

訪問看護師は医師と遜色ないケアを行い心のサポーター役も担う

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 ここで訪問看護師さんのできる作業をざっと挙げてみると、まずは「病状観察」に始まり、「バイタル(生体)測定」「バルーン管理」「清拭」「陰部洗浄」「足浴」「マッサージ」「更衣」「保湿」「療養指導」「内服管理」「疼痛コントロール」「緩和ケア」「酸素管理」「創傷処置」「吸引」「褥瘡予防」「人工呼吸器管理」「注射」「点滴管理」……。

 かなりの処置が可能なのです。

 さらに「看取りのケア」や「家族指導」といったメンタルのケアもでき、患者さんやご家族にとっての身近な心のサポーター役も担います。

 そんな訪問看護師さんの存在の大きさを改めて考えさせられた患者さんがいました。

 その方は、慢性心房細動、2型糖尿病、慢性腎臓病などを患う73歳の男性。69歳の奥さまが介護し、2世帯住宅の2階に44歳の長男夫婦が住んでいました。

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下山祐人

下山祐人

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

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