独白 愉快な“病人”たち

突発性頚椎硬膜外血腫と闘う三浦雄一郎さん「ストックを突いて歩けるだけ儲けもの」

三浦雄一郎さん(左は次男の三浦豪太さん)/(本人提供)

 術後は寝たきりの期間が2カ月ほどありました。その後、リハビリ専門病院に転院して、本格的なリハビリの開始です。最初はパワースーツという機械のアシストを使って立ち上がったり、歩いたりしました。でも、やっぱり自分で動くことや人にマッサージをしてもらうことの方が圧倒的に重要で必要なことだと感じました。車いすの操作から、イスを使った立ち上がりや腰掛けなどで少しずつ筋力をつけて、手術から6カ月後にはスキーストックを杖にして歩けるまでになりました。

 自宅に戻ってきたのは今年2月。術後8カ月目です。それから階段の上り下りを練習したり、ウエートトレーニングをして、練習用聖火を持って外を歩いたり、ゆるい坂道を上る練習をして、本番に臨みました。

■病気には「治る楽しみ」がある

 状態としては、その頃からまだあまり変わっていません。後遺症として下半身を中心に麻痺が残っていて、自分の感覚では体の左側は60%回復、右半身は50%といったところです。将来的に麻痺が治るかどうかわかりませんが、ストックを突いて歩けるだけ儲けものだと思っています。もっと状態が悪い人もいるわけですから……。

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