コロナ禍で人気に拍車「カラコン」による目のトラブルには要注意

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 酸素透過性不足は、通常のコンタクトレンズでも問題になるが、カラコンではその値が通常レンズの半分以下というケースもある。

「この値が低いレンズを長時間使用すると目が酸素不足となり、傷がつきやすくなり、感染症にかかりやすくなります。なかには角膜上皮の欠損だけにとどまらずその下にある角膜実質まで障害される角膜潰瘍を起こすこともあります」

■視力低下や失明リスクも

 角膜潰瘍が進むと治っても視力が低下したまま戻らなくなることもある。さらには角膜に穴が開いて失明する場合もある。

 とはいえ、角膜が障害されれば強い痛みが出るため気が付く。怖いのは自覚症状のないまま進行する、角膜血管侵入だ。

 角膜には血管がなく、必要な酸素は涙液を介して取り込んでいる。しかし、角膜が酸素不足になると、不足した酸素を補おうとして角膜の周囲から黒目の中心部分に向けて新生血管が伸びてくる。この状態が進むとやがて角膜に濁りが出て視力障害が起き、最悪、失明してしまうという。

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