インフルエンザシーズンに「肺炎球菌ワクチン」が重要な理由

昨シーズンは激減したが…(C)日刊ゲンダイ

 インフルエンザシーズンがやってきた。今シーズンの対策として何を押さえておくべきか? 慶応義塾大学医学部感染症学教室の長谷川直樹教授に聞いた。

 昨シーズン、インフルエンザ感染者数は激減。手洗い、マスク、フィジカルディスタンスなどの感染症対策が徹底されたことに加え、あるウイルスが流行するとほかのウイルスが流行しない「ウイルス干渉」の影響も指摘されている。

 では今シーズンは? 日本感染症学会は、昨シーズンのインフルエンザ感染者数激減で集団免疫が低下しているため、海外からウイルスが持ち込まれれば大きな流行になる可能性があるとしている。

 また、英国政府も例年より大きな流行になる可能性があるとし、インフルエンザワクチン接種を呼びかけている。

 長谷川教授が言う。

「流行の程度は予測がつかないが、人流が戻ればインフルエンザも流行が大きくなると考えられます。ここでしっかり認識して欲しいのは、インフルエンザも問題ですが、インフルエンザは良くなった後も問題であるという点です。高齢者や基礎疾患のある方は肺炎を続発し、命に関わるリスクがあるのです」

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