インフルエンザシーズンに「肺炎球菌ワクチン」が重要な理由

昨シーズンは激減したが…(C)日刊ゲンダイ

 2018年、落語家の柳家小蝠さん(享年42)、三遊亭小円朝さん(同49)が肺炎で急逝。2人とも肺炎になる前にインフルエンザに感染していた。

「一般的にはインフルエンザ後、肺炎で亡くなるリスクが高いのは高齢者です。死因の第4位である肺炎で亡くなる方の97.8%を65歳以上が占めています。インフルエンザを発症するまでは元気に活動していた高齢者が、インフルエンザ感染後に肺炎を起こし、数日で急速に悪化して死に至るケースもあります」

 命が助かっても、負のスパイラルが生じる。肺炎で心身の機能が低下し、活力がなくなり寝たきりに。肺炎になると誤嚥性肺炎でまた肺炎。これを繰り返すうちに全身状態が悪くなり亡くなる。また、肺炎で入院すると、入院しなかった時と比べて認知症リスクが2~3倍高くなる。

「これらのリスクを少しでも低くするために、インフルエンザワクチンとともに接種をお勧めしたいのが、肺炎球菌ワクチンです」

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