【Q】会社の健康診断で糖尿病疑いを指摘され8年になります。とくに対策を取らずにきましたが、放っておくと失明するとの話を聞いて怖くなりました。糖尿病と目の病気について教えてください。(53歳・男性)
【A】近年、食生活の変化や内科診断の進歩によって糖尿病の患者さんの数が増えています。その一方、糖尿病治療の進歩によって糖尿病である年数が長期化したため、その合併症である「糖尿病網膜症」になる患者さんの数も増加しています。 しかし、恐れることはありません。糖尿病になってもその大部分は糖尿病性網膜症の発症を予防または遅延させ、視力喪失を予防する治療法が存在します。
糖尿病性網膜症の研究では、若年発症患者(幼児期と10~13歳にピークがある1型糖尿病)の3.6%と高齢発症患者(2型糖尿病)の1.6%が、「眼鏡またはコンタクトレンズで矯正しても良い方の眼の視力が0.1以下、または良い方の眼の視野が20度未満」という法的な盲目状態でした。
みんなの眼科教室 教えて清澤先生