「片頭痛」はなぜ薬を飲んでも良くならないのか? 専門医に聞いた

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■誤診されているケースも

 緊張型頭痛と間違えられて診断されることも。

 緊張型頭痛は、長時間のパソコン作業やデスクワークで、首や肩の筋肉が緊張して血流不良で起こる。

「肩凝りがあると伝えると、『肩凝り=緊張型頭痛』と診断する医師が、専門医以外では多い。実は片頭痛だったり、片頭痛と緊張型頭痛を合併している患者さんはたくさんいます」

 緊張型頭痛は、運動、ストレッチ、入浴で血行が良くなると改善するが、片頭痛では逆に悪化することもある。

 片頭痛と正しく診断されない弊害はQOL低下や社会的損失を招くだけではない。

「痛みを鎮めるために頭痛薬を頻繁に服用していると、薬剤の使用過多による薬物乱用頭痛が生じます。市販薬だけではなく、医師から処方された薬でも起こります」

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