時間栄養学と旬の食材

コンニャクには認知機能改善の効果がある 動物実験で報告

コンニャク芋の収穫時季は今ごろ

 コンニャクは、原料のコンニャク芋を乾燥、粉砕して粉にし、凝固剤を加え、袋や型に入れて熱をかけて固めたもの。しらたきは、凝固剤を加えた後、シャワーのようにお湯の中に細長く流し出し固めたものをいいます。

 コンニャク芋を加工する食材なので特に旬はないものの、生のコンニャク芋が収穫されるのはちょうど今の時季です。

 そんなコンニャクに含まれる栄養素にはどんな健康効果があるのでしょうか? まずはグルコシルセラミド。コンニャク芋から抽出したセラミド成分を2週間食べさせたマウスで脳内のアミロイドβが減少し、Y迷路テストをさせた際に認知が改善されていたことが北海道大学の研究で明らかになりました。アミロイドβは、脳内にたくさん増えることでアルツハイマー性認知症の原因になると考えられているタンパク質です。睡眠をしっかりとることや有酸素運動によってもアミロイドβを分解する酵素を増やすことが報告されています。

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古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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