さらに関東風の「雑煮」(0.97g/26.32g)が加わると、1食あたりの塩分は計7.91g、糖分は116.87gとなります。日本人の食事摂取基準2020年度版では、1日あたりの食塩の目標摂取基準は18歳以上の男性で7.5g未満、同じく18歳以上の女性は6.5g未満。つまり、おせち料理一食あたりで1日に必要な食塩相当量を摂取し切ってしまうということになります。
また、1日2000キロカロリーを必要とし適度に活動している男女は、活動量の誤差はあるものの、ともに1日250~350g程度の糖質の摂取が望ましいとされています。お正月はただでさえ活動量が減るので、平日通りに食べていると一食当たりの糖質量としては少し多くなってしまうかもしれません。
とはいえ、せっかくのお正月。おせちを食べないというのも寂しいものです。最近の研究では、糖質の総量を考えるのではなく、なるべく急激に血糖値が上がらないような食べ方を考えることが主流になってきています。食物繊維を含む食材を先に食べることで血糖値の急上昇を抑える効果が報告されていますので、なますやたたきごぼうなどを先に摂ったり、お雑煮に野菜をたっぷり入れる、納豆餅や大根おろしと一緒に食べるのもよいでしょう。また、食前にサラダを意識的に摂るのもよいですね。
幸先の良いスタートを切るための正月食事術